30日に開幕するリグナ・ハノーバー2011

WOODFAST '11-5

  「ウッドクラフト」は、5つの展示ホールで取上げられた。指物師、木工技師、建築技師、メカニカル・エンジニアが参加し、素材節減と低価格製造を実現するためデザインされた最新式の木材建築システム、新しい機械、機械設備(用具)、機材を活用して、デモンストレーションを行った。
 12・13号館では出展社は木材加工の新しいシステムを紹介し、製材の乾燥や、剰余木材の活用、エネルギー生産をライブで実演してみせ、世界各国から訪れた熟練技術者を感嘆させた。タウバービショップスハイムにあるミヒャエル・ヴァイニヒAG社の情報管理部長、クラウス・ミュラー氏は語る『「リグナ」はこれまでも本当に優れた見本市であったし、今後もそうあり続けるであろう。業界では世界で唯一の専門見本市であり、機械をライブで展示できることが一番の特色である。木材は感動を与える素材であり、またビジターはここに展示されている機械のことをよく理解したいと思っている。だからこそライブのデモンストレーションが歓迎される。「リグナ」は常に新しい旋風を巻き起こす』。
 家具産業の展示館でのビジターは、最新機器と製造設備による家具製造過程の実際を目のあたりにすることができた。ここでもテーマは資源の有効活用で、どのスタンドもこれに沿って展示・実演を行った。あるメーカーは、最新式の製造技術によってイケアの一つの食器戸棚がさまざまのバリュエーションに変化するさまを実演した。ビジターは一つ一つの製造過程をビデオで、あるいはライブで実際の作業を、見学することができた。
 出展社の多くが表面処理テクノロジーを公開し、木材の表面デザインをフレキシブルに、独自のスタイルに処理する過程を実演した。この分野でのイノベーションには、エネルギーコスト・素材コスト削減のため考案された新しい印刷・表面処理技術も含まれる。
 ネットワーキング並びにナレッジ・トランスファーをメインテーマとする会議・セミナーには、世界各国から参集した専門家が参加した。“第二回国際BBE/VDMAビジネス・アンド・エキスポート・フォーラム・フォー・ウッド・エナジー”のテーマは「国際木材エネルギーマーケットの設立及び進展」に決定した。ドイツ連邦バイオエネルギー協会(BBE)並びにVDMAの内部組織であるパワーシステム協会がこのフォーラムの組織運営を担当した。
 もう一つの、ビジターに大好評だった主要アトラクションはさまざまなコンテストであった。チャンピオンシップの一環としての「斧と鋸による木挽き競技」の優勝者には「リグナカップ」が贈られた。この競技は、競技場に置かれた研磨機がスイッチを入れられただけで、人間の力を借りずに競技する、独特のものであり、最速で研磨を終えた機械が勝者となる。「第8回ニーダーザクセン州フォーワーダーコンテスト」では、巨大な機械による丸太運搬の速度が競われた。
 今回の「リグナ・ハノーバー2011」は、また新たな歴史の1ページをどの様に塗り替えるか、その成果が大いに期待される。

 木工林業産業界世界最大級の見本市として、国際的な高い評価と歴史を誇る「リグナ・ハノーバー2011」は、今月30日から6月3日までハノーバー国際見本市会場で盛大に開催される。ウッドファストでも毎回、視察団を募集しているが今回も、27日と29日出発の2班に分かれて視察の予定である。
 前回2年前の「リグナ・ハノーバー2009」ドイツ産業見本市株式会社(社長=Dr.ヴォルフラム・フォン・フリッチ)及びドイツ木工機械工業会(VDMA)の共催により開催。5月18日より22日までの5日間、ビジター総数90ケ国から83,000人が来場、出展社は50カ国から総計1758社であった。
 今回、日本からは、中部木工機械工業会、橋本電機工業梶A葛e川鉄工所、竃シ南製作所、椛セ平製作所、褐当[、滑ロ仲鐵工所、椛蛻苣サ作所、名古屋大学生命農学研究科が出展する。
 「リグナ・ハノーバー2009」の成果を見ると、国際木工機械産業の成長をさらに促進し、業界で世界bPのこの専門見本市の地位を引き続き高めている。前回展でドイツ産業見本市鰍フステファン・キューネ取締役副社長(当時)は、最終日の記者会見で『「リグナ」は、世界50ケ国の出展社から期待を大きく上回る成功を収めた。世界的な経済危機という困難な状況の只中にあって、なお「リグナ」は、世界をリードする木工・林業機械見本市として、この業界の洋々たる前途を照らし出す灯台としての役割を果たし、今後の方向性を明確に示した。出展社・ビジターともに、この業界がフレキシブルに弾力性をもって、革新的に、前向きに進む姿勢を貫いていることを証明できた。何よりも主要テーマである資源の有効活用が、新たな成長の機動力となった』と述べた。
 また、VDMA(ドイツ機械工業連盟)の木工機械生産者協会会長、Dr.ベルンハルト・ディルは、『「リグナ」を「嵐の中のシェルター」にたとえ、「出展社・ビジターに高い人気を誇るリグナは、国際見本市の場における比類なき確固たる地位を誇る』とコメントした。5日間にわたり開催された「リグナ」の規模は出展社数世界50ケ国から1758社、総出展面積は130,152uであった。好況といわれた前々回の2007年との差は僅かであり、この出展社数からも「リグナ」は、木工林業機械見本市として世界に冠たるものであることを証明した、としている。

 魅力一杯の前回展を散見すると

 業界ナンバーワンの国際見本市として、「リグナ・ハノーバー」は、130,000uを上回る展示エリアで、ハイライト・イノベーションを網羅し、数々の会議や特別イベントを開催した。それらを大雑把に散見すると…。
 木材の有効活用は伐採時に始まる。屋外展示場で巨大機械を使ってデモンストレーションが行われた。これらの機械は丸太の輸送や吊り上げ、材木の輸送並びに切断、さらに木材のチップ削り等々の作業用で、大きな威力を発揮する。識者は『「リグナ」の屋外展示場は、大型機械が展示できるので、素晴らしい。なんと言っても「リグナ」は森林業界では最も重要なイベントであり、産業見本市としても世界一である』と呼んでいる。
 エキスポルーフの下に設けられたパビリオンでは、将来の木材活用をテーマとする展示が行われた。伐採、物流、保管システムの全ての流れをカバーする新しい技術とプロセスに並行して、ビジターは、トレーニングプログラム、プロフェッショナル養成プログラム、エネルギー及び素材エコノミー、さらに加えて最新情報とコミュニケーションシステムを把握することができた。
 新しくできたP34パビリオンは林業技術の分野において、エネルギー及び素材をいかに節約できるか、を特集したが、非常に人気が高く、反響が大きかった。もう一つのハイライトはナノテクノロジー・イノベーション効果を特集した”ナノ・トラック“であった。
 前年度の展示では、エネルギー生成の際の木材使用、すなわち様々な燃焼素材を使う加熱プロセスとそのエネルギー消費に焦点をあてた。ハイライトの一つはノルトライン・ウエストファーレン州の森林・木材クラスターによる“バーチャル・フォーリスト”で、3Dグラスをかけたビジターは、森のパラメーターを記録し、一本一本の樹木の履歴書“を作成するソフトウエアの使用法を見ることができた。
 最新の木材加工技術やITソリューションが紹介され、同時に特別イベントやコンテストも開催された。建具及び家具製造部門コンテストの賞の一つが、リグナ史上初めて、「リグナ・ハノーバー2009」に贈られた。ファイナリストの選択が顧客自ら、すなわち建具・家具製造企業によって行われた結果であった。また、革新的な材木建築ソリューションを具現化した完成住宅も展示された。効率重視の観点に基づくファサードのデザインと近代化をメインテーマとする建築である。
 第17号館では、研修生とボランティアの学生達が幼稚園のプレイハウスを建築したが、これには木製のボートや消防署までついている。連邦木材・合成素材協会は建具職人・家具職人の作品展示プロジェクトを実施し、優秀作品は公式スポンサーである連邦経済大臣グッテンバーグ氏により表彰された。また、「木の不思議」ショーでは、現在の、そして未来の芸術家が自作の木製彫刻、象嵌、宝飾品、玩具等を展示した。

木工林業産業界、世界最大級の見本市