
国際森林年を背景に、
活気づけたリグナ・ハノーバー
2011年5月30日〜6月3日にドイツ・ハノーバーで開催された世界最大の国際木工林業機械見本市「リグナ・ハノーバー2011」は国際色を一層高め、成功裏に閉幕した。なお、記者会見のリリースでは後掲する総括と当然、一部重複がある。
「リグナ・ハノーバー」のスローガン『革新的、効率的、未来志向的木材の利用促進』は、来場者にも出展社にも納得のいくものであった。「リグナ・ハノーバー」は、国際的な森林・木材産業を活性化し、業界に新機軸を打ち出した。そして、この着実な展開によって世界をリードする国際木工林業機械見本市としての地位をさらに強化した。ここが、新製品を紹介し、画期的な製品で売上増を図るための新たなビジネスコンタクトを得る最高の場であることを、出展社も来場者も再確認した。と、ドイツメッセ株式会社取締役社長、シュテファンPh. キューネは会期最終日の終了記者発表で総括した。
展示面積約13万u(13のホールと屋外展示場)に世界52ヵ国から1,765社が出展。日本からも2団体と企業7社(中部木工機械工業会、橋本電機工業梶A兼房梶A葛e川鉄工所、滑ロ仲鐵工所、竃シ南製作所、名古屋大学大学院生命農学研究科、椛蛻苣サ作所、椛セ平製作所)が、計617uで参加した。
来場者はおよそ9万人で、前回を13%上回った。このうち、約40%がドイツ国外からの来場者であり、前回(2009年)より26%増を記録した。来場者のうち、二人に一人が上級幹部の購入意思決定権者のため、具体的な成約は2009年と比べ30%も増加したという。また、特に軽量化構造の開発、表面処理技術、木材原料バイオエネルギーが中心テーマとして注目された。
出展社や来場者の期待を大幅に上回る成果を収めた今回の「リグナ・ハノーバー」について、会場を訪れたドイツメッセジャパン且ミ長である盛健一もその印象を次のように語った。「『リグナ・ハノーバー2011』は、前回同様ダイナミズムに満ちていた。多くの新製品やイノベーションを発表した日本の出展社は、今回も質の高いビジターに満足し、数多くの商談を行っていた。このように『リグナ・ハノーバー』は、世界最高のプレゼンテーションの場であり続け、新規ビジネスコンタクトの獲得やグローバルビジネスの展開を図る木工林業機械メーカーにとって引き続き必須の見本市といえよう」。
適切なテーマ設定が
「リグナ・ハノーバー2011」成功の柱
ますます増える木材業界の各部門のなかで、資源効率が最重要課題となりつつあり、今年の主要テーマが軽量構造、表面処理、そして木材からのバイオエネルギーと設定された。
家具製造時の軽量化構造材についていうと、ホール24の特別展示「軽量ネットワーク」では、機械とコンポーネンツ納入業者とのつながりをテーマにした。中央には最終製品の家具が配置された。出展社は特別エリアに最新のテーマである軽量構造の生産装置を紹介した。初日には国際軽量化構造会議として「軽量を考える」が催された。
二つ目のテーマ、表面処理技術も「リグナ・ハノーバー」では大々的な展示が行われた。この技術における全ての分野、つまり製造システムから革新的なコーティング材、補助剤、サービスに至るまで分かりやすく展示されていた。来場者の特別な関心を引いたのが、デザインならびに表面処理の画期的方法である。特に高い個性を発揮するデジタル印刷を彷彿させる製品は、いづれも来場者から大きなニーズがあった。
最後の、木材からのバイオエネルギーは、メディアからも大きな関心を集めた。国際BBE/VDMAの第3回バイオエネルギーに関する経済輸出フォーラムでは世界中の専門家が国際バイオエネルギー市場の構築と展開構想を討議した。会場ではホール13の半分と、屋外に4つのパビリオンが設営され、廃材処理設備やエネルギー生成に関わる技術や製品が紹介された。
成功した「見本市の中の見本市」
「リグナ・ハノーバー」の中の6ホールを占めた「Handwerk, Holz & mehr」は、家具職人、建具職人、大工をバイヤー対象とした手工芸見本市であり、盛況を極めた。木材工芸や木造建築に関する、すべてを網羅する製品が展示された。「前回と比べ、来場者の質も国際性も格段に向上した。販売数量に限って言えば、見本市の中日ですでに前回の総額を上回った」と、絶賛する出展社もいたほどだ。
国際森林年−
持続可能な森林・木材産業をめざして
今年の見本市のハイライトは国連が定めた「国際森林年」であった。国際会議では、ドイツおよびヨーロッパにおける持続可能な森林・木材産業のための戦略をテーマとした。また、欧州の6つの森林地域の13のプロジェクトパートナーで構成するEU森林革新プロジェクトでは、「持続可能な森林・木材産業−欧州における知的、持続的、統合的成長のための基盤」と題する会議が開催され、森林・木材部門の専門家が気候変動への挑戦や競争力の維持と強化のために練られた戦略を討議した。
「リグナ・ハノーバー」に対するメディアの関心は極めて高く、世界43カ国から集まった約700人のジャーナリストが記事をハノーバーから発信した。新しく開設されたビデオサイトwww.ligna.tvには5000人以上−そのうち半分以上がドイツ国外−が訪問し、ライブ中継や新製品に関する多数の報道を視聴した。
なお、次回「リグナ・ハノーバー」は、2013年5月6日から10日までドイツ・ハノーバーで開催される。
ドイツ産業見本市鰍フ
シュテファン・キューネ社長
VDMA木工機械生産者協会会長の
Drベルンハルト・ディル氏
今回の主要テーマの一つ「軽量構造」には、芯材を如何に軽量化するか、
そして優れた強度の保持によって多目的に利用できる新素材をアピール
した。上のグリーン色家具は応用例としてデモンストレーション。