集成材の大手メーカー山佐木材株式会社(鹿児島県肝属郡肝付町前田2090、佐々木幸久社長、0994-31-4141)をこのほど訪ねて、佐々木社長(写真)に工場を案内してもらった。
 同社の創業者、故佐々木亀蔵氏が1948(昭和23)年に製材業で出発した。現在は製材・木造建築用材や構造物の設計施工と集成材をメインにする山佐木材㈱と実弟が経営するハウスメーカー、山佐産業株式会社(同町前田972、佐々木典明社長)の両社が県下をはじめ各地で活躍している。
 山佐木材は製材を事業の柱とするため現在地に用地約75,000㎡を確保して、1987(昭和62)年にスギ95%。ヒノキ5%を加工する本格的な製材工場を立ち上げた。以来、製材を主体にしながら集成材にも取り組み1991(平成3)年に、スギ構造用集成材で全国初のJAS認定を受けて、大型木造建築に進出して施工実績を上げている。
 製品づくりを通して、木材の高度利用、加工技術、環境への負荷軽減、そして品質の確たる保証の考えは創業時から持ち続けて、たえず将来を見据えて新しい技術、工法に取り組み、国産材活用の技術の蓄積をさらに高め、先端内技術開発を指向している。
 当日のスナップと同社サイトの写真で紹介しよう。
woodfast '14-11
山佐木材株式会社
写真資料:ウィキペディア&肝付町観光協会
愛媛県武道館(松山市) 2003年12月竣工
高知県・梼原町(ゆすはら) 梼原木橋 2007年竣工
ボイラ熱利用でチップ乾燥
平成19年に重油から木屑焚きボイラへ変換
乾燥装置=50㎥×10基(㈱新柴設備)
スギ構造用集成材で全国初のJAS認定
山佐木材株式会社(鹿児島県肝付町)を訪ねて
本社工場
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施 工 実 績 の 一 例 紹 介
エッジャーオプティマイザー(㈱富士製作所)
製材機械へ搬入する原木
湾曲大断面集成材を用いた事務所と工場
熊本県立球磨工業高校管理棟 2013年7月竣工
モルダー(飯田工業㈱)
中・大断面集成材仕口加工機(ドイツ・フンデガー社)
ツインバンドソー (石田エンジニアリング㈱)
委託を受けた集成試験材の仕組み作業中 高圧プレス(KITAGAWA)
◇肝付町の紹介
 肝付町(きもつきちょう)は、鹿児島県の東南部、大隅半島
の東部にある町であり、肝属郡に属する。2005年7月1日、高
山町(こうやまちょう)と内之浦町が合併して発足した人口約
16.500人の町。
 旧内之浦町には、ロケット打ち上げ施設(写真)JAXA内之浦
宇宙空間観測所があることで有名。
 史跡=高山城跡(写真)は、18代にわたりこの地を治めた肝
付氏の本拠地で、のちに肝付氏は1573(天正元年)年、島津氏
に敗れ、1580(天正8)年、阿多(現在の南さつま市金峰町)に、
移封される。城跡は1945(昭和20)年、国指定文化財になる。
◇社長プロフィール
佐々木幸久(ささき ゆきひさ)昭和21年8月11日
鹿児島県肝属郡高山町生まれ 趣味は読書と料理。
【略歴】
1965(昭和40)年 ラ・サール高校卒業
1968(昭和43)年 九州大学理学部中退
1987(昭和62)年 山佐木材株式会社社長
1997(平成 9)年 株式会社ウッディストプラン社長
1997(平成 9)年 協同組合きもつき木材高次加工セ
        ンター理事長
2010(平成22)年 株式会社オンリーワン会長
【受賞歴】
1995(平成 7)年 第40回木材加工技術賞・市川記念
        賞受賞
1999(平成11)年 第40回グリーン賞受賞
2000(平成12)年 かごしま産業経済大賞受賞
        肝属木材事業協同組合理事長
        日本CLT協会理事

熊本県上天草市松島庁舎兼保健センター 2013年2月竣工
機械加工後の仕口は手作業で丁寧に仕上げ
出荷を待つプレカット製品
再割ギャングソーのオペレーター 製材部のエース?Sさん
高周波集成材接着機(山本ビニター㈱)
防腐・防蟻ホウ酸処理用 木材真空加圧含浸装置(㈱ヤスジマ)