大手集成材メーカーの銘建工業㈱(岡山県真庭市、中島浩一郎社長)と、高知おおとよ製材㈱(高知県長岡郡大豊町、同社長)共催で2013(平成25)年11月30日、CLT構造躯体を用いた木造3階建て社員寮(大豊町川口)構造見学会が開かれた。県内外から官学関係者及びゼネコン、建築士、住宅メーカー、資材流通業者ら約300名が参加した。
中島社長は見学会当日、軸組や2×4工法と同じように、国交大臣の個別認定を受けなくても建築できること、中・大規模建築物の木造化の実現が進むこと、CLT構造材の特性を生かしデータに裏打ちされた利用を進めたいこと、そして今回の建て方では、CLTを現場で地組した後、2日間で建て方が行なわれたことを実証した、と語った。
見学会当時は、建築基準法に基づく構造方法等に関する大臣認定取得によるもので、日本では強度や防火上の問題から木造の高層建築に対して法令上の厳しい制限があった。しかし欧州では、ラミナを直交で組み合わせた強度のある大判パネル・CLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)工法により、大規模商業施設や中層集合住宅などの建築が可能となっていた。
我が国でもこうした建築技術を取り入れることができれば、飛躍的に木材の需要が拡大すると期待されていた。そこで高知県では、この流れを大きなチャンスと捉え、2012(平成24)年7月に産学官の連携によるCLT建築推進協議会を立ち上げ、全国に先駆けてCLT工法を推進していた。
【建物概要】
工費:6,800万円(高知おおとよ製材㈱1/2、県と町1/2)
用途:共同住宅
部屋数:1F-1戸、2F-2戸、3F-2戸
敷地面積:478.89㎡
建築面積:94.06㎡
延べ床面積:267.39㎡
銘建工業㈱HP・CLT紹介コーナー/
社員寮建て方
中島浩一郎社長
Mr.DI Thomas Jakoubek
海外情報として、大規模なCLTで施工したオーストリア・ウイーン郊外のショッピングセンター「G3」 (G3 Shopping Resort Gerasdorf)
を紹介しよう。
G3は同国で5番目に大きいショッピングセンターで、場所はオーストリアのGerasdorf bei Wien。オープンは昨年の10月18日、総面積総面積約
93,000m² 販売エリア70,000m²、ショップ約180、オーナーはEKAZENT Immobilien Management GmbHでCEOは、DI
Thomas Jakoubek(ディ トーマス ヤーコベック氏)
交通機関のアクセスは無料シャトルバスがウィーン フロリッツドルフ駅からG3を往復している。(参考資料:Wikipedia英語版)
【建築概要】
駐車場: 4,000
工事期間:2009年-2012年
建築家: ATP の建築家やエンジニア
建築様式: 緑の建物
建築材料: コンクリート, 木製
工事費:2億ユーロ
直交集成板(CLT)JAS規格制定される
提供・同
提供・同
提供・同
提供・同
提供写真:2013年11月30日撮影
内装の工事が進む woodfast:同
外装の工事が進む woodfast:12月12日撮影